お堅い話

ダイヤが「永久」のメタファーを付け加えられて、愛を誓う世界中の男たちに不当に経済的負荷をかけるストーリーができたのは20世紀の話。価格操作を一手に握ったのがとあるシンジケートだが、そこに目をつけたのが凍土に理想郷をつくり何かと入用だったソビエト連邦である。

人造ダイヤへの疑念と、判定方法がなく自分たち(デビアス)がお墨付きで通してしまった以上、真正ダイヤとして扱うしかなくなったということを匂わせるもの。
シンジケートとソビエトの騙し合いについての詳しい話
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/column/diamond2fr.html

共産党大会:
1956年、超硬度素材研究所(ウクライナ)は、共産党第20回大会で初の人工ダイヤ粉末1000カラット分合成成功を発表。実物をフルシチョフが観覧。宝石ダイヤの製造が、確立された。

粉末ダイヤと粒ダイヤはかなり違う世界だし、おそらく当時の人工ダイヤはイエローダイヤであっただろう。しかし、当時の技術では天然と区別できなかったのは確か。判定方法は2000年近くになってようやく、できてきたとされているが確認はされていない。

医学:
ソビエト・ロシアでは人工ダイヤの粒度分布計測(品質管理)は、忍耐強い女性が、医学用途で用いられる白血球・血小板・赤血球を数えるためのタイプライタのような専用カウンタを用いて数えている。この機械はソビエト時代に作成されたものだが、現在も使われているようだ。

現在:
2010年台に入り、LGダイヤ(人造)で大きくて透明のものが安価に市場に出回り始めた。gemesis社はコンフリクトフリーなダイヤをうたい、セレブが映画祭で嬉々として身につけている。黄色、無色、各種カットで産直販売!も。数年で収穫できる模様。業界でも天然と区別がつかないため、ダイヤ表面にLG(Labo Grown)などとレーザーで刻まれている。さて、この人工ダイヤ製造技術はどこ由来?
http://gemesis.com/

第2のミールをねらって、ロシア政府が最近明らかにした隕石ダイヤモンド鉱脈。ミール全盛期の1970年台にはすでに発見されていたが、価格維持のため伏せられていた。
http://wired.jp/2013/02/20/russian-diamond-smorgasbord/

天然ダイヤの採掘方法は3種類。ミールのは一番下。
http://www.cgl.co.jp/museum/f1/e2.html#m5